運用型広告の社内チーム育成
Akami代表の中澤と申します。
このページは、端的に言えば、マーケティングや広告機能をアウトソーシングするのではなく、自社で完結させようとしている事業者の方に向けて書いた非公開ページです。
運用型広告を主軸にした領域で16年間、最前線で走り続けてきた身として色々思うところがあり、ぼやき半分、プロモーション半分な気持ちで書いてます。少々長いのでじっくり時間がとれるときにでも読んでみてください。
このページを読んでくださっている方々の多くは、製品とかサービスを提供している事業者だと思います。皆さんのような事業者に対してお話をする機会を、私はこれまでに数多く経験してきました。数えているわけではないですが、少なく見積もっても200社以上は見てきました。
するとですね、「広告屋って何でも売れるんでしょ?じゃあ自分でサービス作ったら儲かるんだからそうしたらいいじゃん」というようなことを、往々にして言われるわけですね。「コンサル?こっちは毎日現場であくせく頑張ってるんだよ。偉そうなことを言うな!」そう思われる方もいるかもしれません。
私はそう思われる実務家の気持ちがよくわかります。と同時に、広告を魔法かなにかだと思われているのか?と思うこともしばしば。背景としては、何もしてくれない代理店が多すぎるということなんでしょうけれども。
もちろん広告は魔法ではありませんが、適切なフェーズ・適切な媒体など戦略的に活用することによって加速度的にビジネスを伸ばすことができるツールであることは間違いないです。とくに通販ビジネスやアプリなんかは広告が主戦場という事業者も多いのではないでしょうか。
マーケティング手法のひとつとして、Web広告を何一つやっていないという事業者のほうが少ないこの昨今において、自社で広告のPDCAを回せるチームがいる企業はほんとうに少ないと感じるんですね。対して「広告を内製化したい」とお思いの事業者はとても多いと感じます。
基本的に広告代理店というのは、顧客に広告費を使ってもらうほど儲かる商売です。広告費のパーセンテージを手数料としていただくビジネスモデルがほとんどですから。
一方で、広告を出す側の会社は、できることなら一円でも広告費を下げたい。同じ成果なら、安いほうがいいに決まっています。
この相反した料金モデルの構造にはずっと引っかかっていました。かといって成果報酬型モデル、こっちはこっちで大変。
そのうえ営業やコンペの場、定例会ではよくわからない横文字であったり、数字のトリックがたくさん使われるわけです。SNSでも売上2000%改善とか、CV数昨対比300%とか、単一指標ではなにも判断できないポジショントークが繰り広げられているではありませんか。
私はこう考えています。自社サービスについて四六時中、脳に汗をかきながら考えているであろう社内の人間が広告を回すべきだと。
前述のように「餅は餅屋だろ」という方もいれば、「広告代理店なんかクソだ!」とトラウマを抱えるレベルの方もいらっしゃいます。まぁ、それぞれで良いと思います(笑)
あくまでただの役割分担ですから、代理店を挟んだほうがいいケースも往々にしてあります。このAI時代においてもまだ属人的である側面が多いビジネスですが、本気で伸ばそうと頑張ってくれる、ノウハウやリソースが豊富な代理店・担当者がいることも知っています。
私個人的な意見で言うと、自社で広告を回せるリソースを確保できて、そういった意向をお持ちの場合には絶対的にそうしたほうがいいと思っています。社内では情報の鮮度よく流れていますし、各部門間での施策イメージの齟齬は少なく、打ち手のアイデア出しからスピーディさも担保されやすいです。
だから、Web広告に携わるうえでの知見やスキル、考え方の原理原則を事業者の広告チームに植え付ける半年を作ろうと決めました。
すでに広告を自社で回していて、「まずは状態を見てもらいたい」という診断的な依頼も可能ですし、これから自社でやっていきたい!と鋭意活動中の企業も大歓迎です。
但し、原則として半年で終了とさせていただきます。よっぽどのイレギュラーがないかぎり、短縮も延長も致しません。サービス提供側としてはいかに継続してもらうかが肝となるビジネスモデルかもしれませんが、広告担当者が自身で考えることを止めてしまい、外部のコンサルタントに判断を仰ぎ続ける可能性があります。これでは本末転倒ですので。
広告の知識を説明して、資料を渡す。それだけで担当者が自分で判断できるようになるのであれば、あまり苦労はしないと思うんですね。知識やノウハウがあることと、その場その場での判断基準を作ることや意思決定ができること、そしてそれに応じた打ち手を最高の形で体現することは全然違うわけです。
この半年間のプログラムでは、担当者自身が広告を動かし、その判断について私と対話しながら実行し、PDCAサイクルを自分の判断回せるようになることを目的としています。それを体現するための教え方を組み立てるうえで取り入れているのが、次の三つの考え方です。
最初の一週間は、御社内で仕事をさせていただきたいと思っています。私は共有された管理画面を見るだけでなく、担当者が普段どのように仕事を進めていて、どこで判断に迷っているのかを、現場でリアルタイムに共有したいと思っているからです。
この進め方を考えるうえで参考にしているのが、ダニエル・キムの「組織の成功循環モデル」です。チーム内の信頼や互いを尊重する関係が、意見の出し方や考える内容に影響し、それが行動、結果へとつながり、結果がまた関係に影響するという考え方です。
もちろん、たった一週間で十分な信頼関係ができるわけではありません。ただ、私の経験では、同じ場所で同じ方向を向いて同じ仕事をするというプロセスは、それをしない場合との差が歴然です。
例えば、成果が悪かった広告について話すとき。「なぜこんな数字なんだ」と責められるだけなら、担当者は失敗を報告しづらくなるかもしれません。何を狙って出したのか、実際にはどうだったのかを話せれば、設定の間違いなのか、伝え方を変えたほうがよいのか、一緒に確かめられます。分からないことや迷ったことも、そのまま話してもらえる関係から始めたいと考えています。
参考:ダニエル・キムによる原文。広告業務の例は、本サービスへの当てはめです。
野中郁次郎らのSECIモデルは、経験から身につけた、言葉にしにくい知識(暗黙知)と、文章や数値で共有できる知識(形式知)のやりとりを、四つに整理したものです。広告の仕事で言えば、次のように取り入れます。
同じ管理画面を見ながら、どの数字から確認するか、どこで手を止めるかを、実務を通じて共有します。
「なんとなく予算を下げた」で終わらせず、何を見て、どう考えて決めたのかを説明し、記録します。
判断の記録を、配信データや媒体の仕様と照らし合わせ、どの条件ならどの対応を選ぶかを整理し、次の改善案をつくります。
学んだ考え方や方法を使って、担当者自身が設定や改善を行います。結果を確かめ、次の仕事に使える経験にします。
例えば、担当者が広告を止めた理由を記録しておけば、別の担当者も、そのときの数字と判断をたどれます。ただし、前回うまくいった方法が、次も通用するとは限りません。商品や予算が変わったときに、どの条件を見直す必要があるのかまで考えてもらいます。
担当者が実務で迷った箇所を持ち寄り、何を見てどう判断したか、結果はどうだったかを一緒に確かめます。そこで分かったことを次の改善案に取り入れ、実際に試す。この作業を、半年間の実務の中で繰り返します。
参考:野中郁次郎・遠山亮子・紺野登の論文(2000年)。四つの実務例は、本サービスへの当てはめです。
もう一つ参考にしているのが、データ・情報・知識・知恵を区別するDIKWという考え方です。ここではアコフの整理に合わせて「理解」も含めた五つで説明します。数字を集めること、方法を知ること、理由を説明すること、会社として何を選ぶかを決めることを、区別して考えるために使います。
例えば、広告費を増やすかどうかを検討する場面です。下の数字は説明用の仮の例ですが、同じ実績を見ても、どこまで考えるかで話の内容が変わります。
「1件5,000円で売れました」という報告だけでは、増額してよいかは分からないんですね。いくら利益が残る商品なのか、注文が増えても出荷できるのか。そこまで考えたうえで、担当者自身が案と理由を説明し、社内で決めた権限の範囲で判断できるようになることを目指します。
最後に経営陣へ半年の結果と次の広告戦略を説明してもらうのも、知識を覚えたかではなく、御社の事業に照らして考えられるようになったかを確認したいからです。
参考:ラッセル・アコフ「From Data to Wisdom」。上の広告費や業務例は、説明のために作成したものです。
私の話なので恐縮なんですが、このサービスは私ひとりで運営されているので避けて通れないかなと。昔はピアノを人に教えたりもしていました。印刷会社でWeb広告事業部の立ち上げ支援にも携わりました。今ではそれなりに名の知れた広告代理店で教育担当をしていた時期もあります。20数名の組織(法人)経営をしていたこともあります。
クリフトンストレングス(旧ストレングスファインダー)によると、戦略的思考力に強みがある人間だそうです。要素としては着想が最上位でした。

人にものを教える機会を設けることには、健全な規律がかかると感じています。質の高い洞察をシェアしようとか、鮮度高い情報を仕入れようとか、そうやってアンテナが張られることによって日々のインプットの視点や質も変わってくるわけですね。
私は本をよく読むのですが、それを何かに活かそうとする前提であったり、人に教えたりするための精読を経たアウトプットは血肉となり、好循環を生むと感じています。この原体験があるから、教育サービスの発想に至ったのかもしれません。
このチーム育成支援サービスは私ひとりで対応しているので、品質の担保という観点から同時にお受けできるのは二社が限界です。
いまは上場企業の広告チームの育成支援をしているのですが、もう一社お受けしようかなというタイミングになりました。
もちろん一部を内製化というご相談も大歓迎です。ただ、規模や状況によってはお受けできないケースもあることはご理解ください。
| 料金 |
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|---|---|
| 期間 | 6ヶ月 |
| 初月の支援 | 訪問・現場での支援(1週間)、広告アカウントと業務の確認、育成計画の作成。 |
| 教育 | 月1回。広告運用、数値の見方、予算の判断、広告・LPの制作指示、社内への報告について、実務に沿って学びます。 |
| 月次MTG | 月1回。広告の結果と担当者の取り組みを確認し、改善する点と翌月に行うことを決めます。 |
| チャット相談 | Slack等でいつでも質問可。 原則1営業日以内に返信します。 |
| 教材・資料 | 勉強会資料、運用手順書、確認用チェックリストを共有します。 |
せっかくここまでお読みいただいたことですし、「少しでも気になったらぜひご連絡を……」というスタンスでもないので、「ちょうどやりたかった!!ぜひ話聞いてみたい!」ぐらいの熱量だとちょうど良いかもしれないです。よく文章が特徴的と言われるのですが、おそらくここまでの文章をお読みいただいただけでも合いそう・合わなさそうはなんとなくわかっていただけるかも、と薄々感じています。
半年の取り組みになるので、価値観が合うかどうか(組織としてだったり、方針のフェーズとしてだったり)は一つ重要指標となるのではないかなと思っています!
このタイミングで広告内製化に踏み切りたい・強化したいという事業者さまがいましたらぜひお問い合わせくださいませm(_ _)m
ご入力いただいたメールアドレスへ、面談の日程についてご連絡します。
確認用プレビューです。入力内容は送信されません。
内容を確認し、ご入力いただいたメールアドレスへご連絡します。